千葉大生が教える!「新世代職業ガイド」2013

千葉大学教育学部「キャリア教育」(2013・前期)では、ワークライフバランスなどに代表される、「新しい働き方」が求められる時代のキャリア教育のあり方について学びつつ、実際に「新しい働き方」に関するお仕事をされている方への取材活動を行っています。このブログでは、取材内容を、主に中学生を読者と想定した記事としてまとめ、発信をしていきます!

カテゴリ:2013 > 地域づくりにかかわる仕事

【テーマ】地域づくりにかかわる仕事 C班
【取材先】一般財団法人 地域活性化センター
【メンバー】阿部南 加藤眞帆 川島佑果子 長谷川正裕 横田慧 渡邉早貴

みなさん「地域づくり」という情報誌をご存知でしょうか??

私たちは、実際に地域づくりをしている現場ではなく、その情報誌で地域づくりの情報を発信している地域活性センターに取材に行ってきました


取材写真3

お忙しい中、今回取材を担当して下さった一般財団法人地域活性化センターの阿津川さん(左)と五十嵐さん(右)



地域活性化センターとはどんな所ですか?
取材写真1


『 センターの主な仕事は大きく分けて3つあります。
1つ目は
全国の地域や個人に対して地域づくりに関する情報を調査、収集して発信すること

2つ目は
人づくり、研修、交流(具体的には地域リーダーの養成)

3つ目は
全国の地域に助成金を出して地域づくりをお手伝いすること

このセンターは会員登録をしている市町村や県から成り立っていて、その会員からお金を頂いて活動しています。
そして、その会員登録をしている市町村へ県へ情報を発信しています。
そのため、情報誌「地域づくり」はそのような市町村向けに発行しています。』

では個人向けではないということですね?
『そんなことはありません、個人向けに発行していないわけではなく個人的に地域づくり団体を運営している方々向けにも作っているつもりです。
また我々職員は地方の役所などから出向してきて、センターに2年間勤めます。そしてセンターで地域づくりについて勉強し、地元に戻って勉強したことを生かしているのです。』

取材写真2



情報誌「地域づくり」の特集テーマは、どのようにして決めているのですか?
『センターの職員は40人ほどいるのですが、その中に編集委員という役職があり、彼らの話し合いによって決定しています。』


各地域と連携して事業を行うために、どのように連絡を取り合っているのですか?
『基本的には各地域の市役所から県庁を通してここのセンターへ伝わります。しかし、直接市役所から連絡が来たり、個人から連絡が来たりもします。』


地域づくりについての調査、研究の方法について教えていただきたいです。
『全国の各市町村に年ごとに異なったテーマのアンケート調査を行っています。そこから現状を分析するとともに問題解決について考えています。去年は若者定住促進のためにはどうしたらよいかについてで、今年は外国人の観光客の増加にはどうしたらよいかについてアンケートを行いました。』


地域づくりにおいて、全国的に見て共通してみられる課題はありますか?
『どこの地域も一貫して自治体から若者が減っています。そのため世代交代が上手くいっていない地域がとても多いです。』


中学生にもできる地域づくりにはどのようなことがありますか。
『地域のお祭りボランティアに進んで参加してほしいです。お祭りに参加するだけでもとても効果が大きいです。そこで、自分の住んでいる地域の事を良く知り、地域を愛してほしいですね。どこになんの建物があるか、だけではなくてどのような人が住んでいるかというところにまで目を向けてほしいです。』


どうして地域づくりに関わる仕事に就こうと思ったのですか。
阿津川さん
『自分は福井県の越前市役所に公務員として働いていて、その時は自分の住んでいる地域を発展、開発したいとしか考えていませんでしたが、仕事をしていくうちに発展や開発だけがすべてではなく地域の繋がりなども大切であることが分かりました。このことを他の人たちにも広めていきたいと思ったからです。』

五十嵐さん
『私は旅行会社から出向してきているので、地方をより良くすることで観光客を増やし活性化させたいと思ったからです。地域づくりの仕事をすることで地方の役に立てればいいなと思っています。』


「地域づくりに関わる仕事」の魅力を教えてください。
阿津川さん
『地域ごとに活性化の仕方が違うことです。東京であるなら、人が多いことで活性化しているし、北海道では人が少ないけれど豊かな自然によって活性化しています。地域ごとの魅力を発見できることがとても面白いです。』

五十嵐さん
『地域づくりによって日本をよくすることができることですね。この活動によって日本の役に立ちたいです。』


「地域づくりに関わる仕事」に携わる上で大切にしていることは何かありますか?
『色々な情報を取り入れるようにすることです。地域についてであったり、人についてであったりと、自分の情報量を増やすことが本当に大切だと思います。このセンターの職員のみなさんはとても情報量が豊富です。』


地域リーダーの養成とは具体的にどのようなことを行っているのでしょうか?
『地域のリーダーを養成するために、センターでは全国地域リーダー養成塾を開催しています。そこではゼミのように参加者の情報交換や交流会、また講義形式の研修会を行って斬新かつ大胆な発想のできる地域リーダーの養成に取り組んでいます。この塾の卒業生には市役所のトップや県知事、議員になっている方々もいらっしゃいます。』


学校教育と連携している地域づくりの例があったら教えてください。
『例えば、交通安全指導や給食にその地域の野菜を使うなどですかね。最近では修学旅行で農業体験を行う学校もあります。大人になった時にここに住みたいなと思ってほしいですね。』


―取材を終えて―
「地域づくり」という言葉を聞くと、身構えてしまいますが、お祭りに参加するというのはすぐにでもできそうですね。
この夏は、自分の住んでいる地域のお祭りに参加してみます
少しでも、自分の住んでいる地域を好きになって、自分も地域づくりにかかわっていきたいと思いました

★一般財団法人地域活性化HP★
http://www.chiiki-dukuri-hyakka.or.jp/
ここで情報誌「地域づくり」の記事もご覧になれます

【テーマ】~メディアを活用して地域をつくる~
【取材先】(株)オニオン新聞社
【メンバー】地域づくりにかかわる仕事(A班) 泉川、太田、上村、児玉、三浦

私たちは、メディアを利用して地域づくりをしていらっしゃる、(株)オニオン新聞社の副社長、佐野寿さんに取材をしてきました。
オニオン新聞社 Top

・なぜ地域活性のために、新聞というメディアを使おうと考えたのでしょうか。

身近でより多くの人に目にしてもらえる新聞というメディアを通して、いろいろな人に地域の情報を伝えることを目指しています。現在は、新聞だけでなく、インターネット(SNS、サイト)も使ってさまざまな情報を伝えています。
ではどうして、情報を伝えることが、地域活性につながるのかというと、第一に、地域活性につながる活動により多くの人に参加してもらい、人を集める必要があります。人を集めるためには、地域の情報をより多くの人に知ってもらう必要があります。そこで、地域活性の根幹として、より多くの人に情報を発信することが必要なのです。多くの人たちに地域のお店やイベント、食材などを紹介すると、お店に来てくれる人も多くなり、その結果地域に人が集まって地域活性につながります。

・地域活性のために、具体的にどのような活動をしていらっしゃるのでしょうか。

大きく分けて2つあります。
1つ目は、メディア事業として地域のお店や企業の紹介を広告として載せています。お店や企業は、広告によって集客やお店の売り上げにつながり、会社ではそのお手伝いをしています。
新聞にも種類があって、オニオン新聞社では読者層に合わせて、異なる3つの新聞を発行しています。これらの新聞は、読者層に応じて、記事の内容や文章の書き方、デザインなどを変えています。

(下の写真は、主婦や家庭向けの「オニオンニュース」、主に若い世代向けの「オニオンクーポン」、消費意欲の高い方向けに日本経済新聞の折込として「オニオンエクスプレス」です)
新聞写真 回転済み

さらに、webサイトを作っていないお店に直接訪問して、webサイトを作るお手伝いをしています。

2つ目は、プロデュース事業を行っています。
地域のイベントプロデュースと、ライフステーションオニオンというプロジェクトを主に行っています。
地域のイベントプロデュースでは、イベントの企画や運営等のサポートサービスを行っています。
ライフステーションオニオンというのは、稲毛区のファミールハイツという団地活性化のプロジェクトです。ここは子どもが独立した高齢者の世帯が多く、公共交通機関も不便で買い物しづらい方が多くなっています。
そのため、団地のすぐ近くに買い物ができるスーパーを作ったり、地域の集まりのためのカフェを開いたりしています。
カフェ

最近、その近くにまた新しく若い世代の方が多く住むようになり、そこに住む子どもたちが遊ぶスペースやママ友の交流の場としてキッズスペースを開いています。また、お年寄りもお茶やお買い物を楽しみながら、子どもたちが遊ぶ様子を見ることができます。
キッズスペース

ほかにも「ソーシャルインキュベーションラボ」という、貸し会議室を無料で提供しています。そこは、地域の社会企業家などが多く利用しています。

・今後考えている企画などを教えていただけますか。

現在、運営しているライフステーションオニオンを中心に、近隣の方たち向けの新たなサービスを企画しています。
たとえば、ご高齢の方向けに家事代行サービスや買い物商品のデリバリー、ひいては配食サービスなど、この地域は住みやすいと思っていただけるような、そんなビジネスモデルです。そして、千葉を地域活性化の成功・先行モデルとしていきたいと思っています。

・(中学生向けに)読者に、新聞や記事に興味を持ってもらうために、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

学校では、校内新聞や地域新聞という形で新聞に接することがあるかもしれません。自分が記事を作っていると、自分の思いが思わず強くなってしまって、本当に読者が必要としていることを見落としてしまうこともあります。なので、一度読者(友達や先生、ご家族)に読んでもらったりして、読者の目線で書いていくと良いと思います。その中で、自分らしい切り口を見つけられたらとても良いと思います。
その新聞のコンセプト(伝えたいこと)に合わせて文章の書き方やデザインを考えていき、読者にとって見やすいように、読みやすいようにしていくことで、良い新聞が出来上がると思います。

・佐野さんご自身について、今のお仕事と生活に至るまでの経緯や、転職等をしたときの思いを、人生転機グラフ(どのような人生を歩んできたのかを振り返り、年齢に沿って、それぞれの時期の気持ちの浮き沈みをグラフで表現するもの)という形で教えてください。

人生転機グラフ 完成版pic


※今までの人生を通して、いつ、どんなときでも、仕事と私生活とはしっかり分けていたそうです。たとえば、3か月に1回の休みのときは、思いっきりやりたいことをやり、その日の計画を立てるのも楽しみにしていたとのことです。また、仕事自体も楽しいとのことですが、私生活も、仕事とは区別して、趣味などで充実して楽しんでいるそうです。

・中学生に向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。

どんな仕事にでも良い点があります。始めて就職した、会社Aでは、指導などがとても厳しく、苦しい中でも人との関わり方などいろいろなことを徹底的に教わりました。この当時は苦しかったのですが、その苦しかった経験や、この時に徹底的に教えていただいたことは今でも生きていて、今の自分の土台となっています。教えてくださったことには今でも感謝しています。
また、どのようなことでも将来何かの役にたつ可能性があるので、いろいろな経験をしていくことが重要だと思います。ちなみに、私は昔から歴史が好きで、このことで取引先の方と話が合ったということもあります。人生何が役にたつのかはわかりません。
「社会人になると、責任を持たないといけない」とよく言われますが、責任と同時に自分の「できること」も増えます。自分の好きなこと、やりたいことを見つけるために、いろいろな経験をしてみてください。


以上、(株)オニオン新聞社の副社長、佐野寿さんからお話をお聞きしました。

こちらは、佐野さんの働くオニオン新聞社のホームページです。事業内容等、詳しく書いてありますので、興味があったらクリックしてみてください。
オニオン新聞社 HP



お話を聞いて、地域復興には多くの人の力が必要で、多くの人への周知が求められているというお話から、メディアやイベントなどは大きな地位を占めるようになっているということがよくわかりました。地域から情報を発信し、多くの人が情報を得ること、イベントなどを通して1つの空間にいろいろな人が集まる機会を作ることで、地域活性と同時に人の輪やつながりが広がることが、素敵だと思いました。人とのつながりやコミュニケーションが希薄になってしまっている今、地域活性を通じて、自分たちの地域だけではなく生活も、より豊かに彩られるのだろうと思いました。また、このブログを書く際に、記事や文章を書くことの大変さを改めて痛感しました。

楽しく、とても勉強になるお話で、時間があっという間に過ぎてしまいました。

佐野さんを始め、オニオン新聞社の皆さま、どうもありがとうございました。

【テーマ】地域づくりにかかわる仕事(B班)
【取材先】(株)ぶれきめら
【メンバー】鬼澤 敦子 石田 有記 荻無里 広造 冨田 千晴 小澤 鷹弥


みなさんは、「地域づくり」という仕事を知っていますか?
大都会のど真ん中でも、田んぼが広がる郊外でも、どこにでもあるお仕事です。
みなさんの町にも、きっとあると思います。

「地域づくり」、それは、地元のことをもっと知ってもらおう、地元をもっと盛り上げよう!
という、郷土愛に根差したお仕事なのです。

町の名産や催しを知ってもらい、どんどん広めていくことで、町全体がどんどん盛り上がって、
その地域で雇用が生まれて、人の流れが生まれ、町が活性化していく。

この大きな人の流れの、小さなきっかけを生み出す仕事、それが「地域づくり」のお仕事です。
佐原の駅舎


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水運の町 佐原―日本のベネチア

水運の町として古くから栄えた「佐原」。この町を日本の「ベネチア」と呼ぶ人もいます。
そんな町のシンボルとも言える「船」を通して地域づくりにかかわる「株式会社 ぶれきめら」の事業部長 齋藤謙二さんから、地域づくりという仕事の魅力ややりがいについて、お話をうかがいました。

「ぶれきめら」さんは、千葉県佐原の地域づくりに取り組んでいます。
船での町なみ観光を始め、無料休憩所や駐車場の運営地域の名産を活かした日本料理やデザートを提供しています。

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「地域の活性化のために、みんなで力を合わせて」

社名の「ぶれきめら」に込められた想いを、お聞かせください
齊藤さん


「ぶれきめら」の「ぶれ」はギリシャ語の「青」で、水郷さわらの水の青、空の青を表しています。「きめら」は、ギリシャ神話に出てくる伝説上の生き物で、会社のトレードマークにもなっています。頭は獅子、胴は山羊、尾は蛇と、別々な動物が一つになっているところから、それぞれの異なる能力・才能を集めて、より優れた「まちおこし」の仕事を成し遂げようという願いから名づけました。
 佐原には、10団体以上のNPO他、各団体が存在しています。それぞれの団体が、各々のポジションで佐原を活性化するために頑張っているんです。地域の活性化のために、みんなで力を合わせてやっていこう、というわけですね。

「配当は『佐原の賑わい』」

会社を立ち上げたきっかけを教えてください。

 ぶれきめらの設立は、今から10年前、平成14年です。現在の代表取締役である木内が、発起人になって会社の設立資金の出資を募りました。当社の設立の第一の目的は「町おこし」ですので、出資に対する配当は「佐原の賑わいです」と呼びかけました。そこに意気を感じてくださった有志の方々の出資に支えられ、当社は誕生しました。
 もともと佐原は水運で栄えた町なんですが、時代の流れで水運は廃れていってしまいました。佐原を流れる小野川も、整備されずに泥川のようになっていました。そこで、NPO「小野川と佐原の町なみを考える会」が中心となって、川の整備を進めました。その整備を受け、当社では、平成15年から、「船」による観光事業を立ち上げたというわけです。

「お客さんが、たった一人でも『佐原に来てよかった。』と思ってもらえるように」

東日本大震災から、わずか1週間で観光船の運航を再開されたと聞きました。


 平成21年度が、今までで一番お客さんが多かったですね。船での観光を目当てに来ていただいていました。ちょうど事業が軌道に乗ってきた時に、平成23年の3月11日、東日本大震災がありました。
 船を出す小野川は、利根川に通じている下流の方では、液状化が起こってしまいました。町おこしという状況ではありませんでしたが、一週間後の3月19日には運行コースの安全を確認し再開いたしました。地震後訪れてくださったお客さんが、もしたった一人でも『佐原は、何もないじゃないか。なんだ、この、がれきの山は!』と不快な気持ちになってしまわれないよう、舟と人を配備して待っていました。
 地震の直後はお客さんゼロという日が何日も続いて、平成22年度は前年度比で半分以下になってしまいましたが、今は21年度の75%くらいまで戻ってきた感じですね。ここ最近は、外国の方の声もちらほら聞くようになりました。

「町なみをゆっくり楽しんでもらう」「地元で作った醤油で、ジェラートを提供」
しょうゆジェラートアイス


佐原の見どころはなんですか

 今は、往復30分ほどの町なみコースがおすすめです。町なみをゆっくり楽しんでもらうのがコンセプトですね。船着き場のそばには、日本料理「佐原千よ福」があります。ここは当初ぶれきめらの直営だったのですが、平成20年度から業務委託をしています。食事関係はプロにお任せした方がよいだろう、という判断です。
 また、佐原では店舗に古民家を利用したフレンチやイタリアンのお店も増えてきました。テレビなどでも取り上げられましたね。
 お休み処では名物のしょうゆジェラートアイスを提供しています。しょうゆって野田や銚子のイメージが強いかもしれませんが、昔は佐原も醤油の醸造が盛んだったんですね。そこで、地元で作った醤油で、ジェラートを提供しているんです。珍しさもあって、一番人気ですね。森田知事にもPRしてもらいました。他にも、季節のいちごやブルーベリーを用いたジェラートや、ショウガの薬膳ジェラートがありますよ。



お江戸見たけりゃ佐原へござれ、佐原本町江戸まさり


佐原の素敵な町なみは「小江戸」とも呼ばれますね。

ええ、昔は東北や銚子から佐原を経由して、江戸まで米を運んだりしていました。そうして栄えていたので、小江戸と呼ばれていました。今の町なみはその頃から残るものなんですよ。香取市では、佐原と埼玉県の川越市、栃木県栃木市とで小江戸サミットを設立して、町づくりを進めています。平成23年には、それこそ本当に江戸、東京でイベントをやったりもしていましたよ。
船頭さんと小野川



「佐原の偉人、伊能忠敬が没後200年になるんです。」


今後、佐原の地域活性化のために何かプランがあるんですか?

 2018年に、佐原で育った偉人、伊能忠敬が没後200年になるんです。それにあわせて、伊能忠敬の大河ドラマ化を呼びかけています。当社の役員も数名、呼びかけに参加しています。
 

「船を棹で漕ぐことができる若い人は、ほとんどいません。」

今、もっとも心配なことはなんですか

 なんといっても後継者問題ですね。現在は舟をメインで行っていますが、船頭さんも平均年齢が74歳になっているんです。しかし、今は舟を棹で漕ぐことができる若い人は、ほとんどいません。今の船頭さんたちは、みんな子どものころから、稲を積んだり遊びに使ったり、日常的に舟を使っていましたからね。通常の観光はエンジンを使っていますが、やはり結婚式の嫁入り舟およびイベントなどには、古式ゆかしい棹漕ぎを用いたいです。
 船頭さんの後継者問題に、何かいい方法はないかと思案しています。


「地元に興味をもって、地元を好きになって自分なりのやりがいを見出す」

このお仕事の面白さややりがいを、一言で表すとどうですか?

 普通の企業と違って、「町づくり」の仕事は半分ボランティア精神がなければ務まりません。地元に興味をもって、地元を好きになって、ボランティア的な精神で行動する中で自分なりのやりがいを見出すということですかね。
 「町おこし」という仕事は、地元愛を育てるだけでは十分ではありません。いくら郷土愛があっても、地元で働く場所がなければ若い人は外に出て行ってしまいます。観光という産業を通して、地域を活性化して若者が働く場所を作るということも大事ですし、そこに当社のやりがいもあります。


「お客さんに『佐原に来てよかった』『また来たいね』と言っていただけること」

この仕事をやっててよかった、と思うのはどんな時ですか?



 お客さんに『佐原に来てよかった』『また来たいね』と言っていただけることが、やっぱり一番うれしいですね。近くに住む方に、『佐原ってすぐ近くにこんないいところあったんだね』って言っていただいた時も、うれしかったです。


今日はどうもありがとうございました。
齊藤さんと船頭さん


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「ぶれきめら」さんの活動を通して

 佐原の美しい町なみには、とてもわくわくしました。こんな風に地域に興味をもつことが、「地域づくり」の第一歩になるのでしょう。
 日々の暮らしのなかで、学校の授業の中で、ちょっと外食に出たときに・・・・・・。ちょっとしたことから、地元愛をもってみませんか。自分の町、いい町だなって思ってみませんか。
 人と人をつなぐ「地域づくり」の仕事は、そこの住人みんなが顧客であり、従業員であり、演出家であり、広告塔なんです。とても素敵な仕事だと感じました。

インタビューに答えてくださった事業部長の齋藤さん、誠にありがとうございました。

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「ぶれきめら」さんと佐原の町に興味をもった方は・・・・・・

今回インタビューを受けてくださった「ぶれきめら」さんのHPです。
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ぶれきめらさんの活動について、もっと詳しく知りたい方はHPをご覧ください!

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