千葉大生が教える!「新世代職業ガイド」2013

千葉大学教育学部「キャリア教育」(2013・前期)では、ワークライフバランスなどに代表される、「新しい働き方」が求められる時代のキャリア教育のあり方について学びつつ、実際に「新しい働き方」に関するお仕事をされている方への取材活動を行っています。このブログでは、取材内容を、主に中学生を読者と想定した記事としてまとめ、発信をしていきます!

2013/07

【テーマ】低収入で豊かに生活する生き方B班
【取材先】前田商店 前田敏之さん
【メンバー】大塚みのり、金子真大、稲垣建人、陽卓矢、菊地美穂


 「低収入で豊かに暮らす」ことを実践している、木更津市の前田敏之さんを訪ねた。
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 社会に出て、自立した生活をする…そのことを考えると、出来るだけたくさん稼いだ方がいい、と考えている人もいるのでは?だって、欲しいものもいっぱいあるし、生活するにはたくさんのお金が必要そうだもんね。
 でも、本当にそうなのかな?
 豊かに幸せに暮らすことと、お金をたくさん稼ぐことはイコールなんだろうか。

前田さんは、システムエンジニアとして12年勤め、その技術をもって青年海外協力隊として、ミクロネシア連邦ヤップ州で2年活動。環境と有機農業を学ぶため、ドイツで1年過ごした。
 
 ミクロネシア連邦→http://www.visit-micronesia.fm/jp/index.html

 日本も島国だけれど、同じ島でも、ミクロネシア連邦とは全く違う。
 仕事が終わると海で過ごす…というような生活をするうちに、自然の中で過ごすことが好きになった前田さん。帰国してからもホームレスの人と一緒に過ごしてみたりして、生き方・働き方への視点がサラリーマン時代とは変わっていった。

 そして帰国後、福島県郡山市でアンティークと地産地消の店舗を経営しながら、月3万円ビジネス提唱者で非電化工房主宰の藤村靖之さん(http://www.hidenka.net/indexj.htm)の「地方で仕事を創る塾」で学んだ。前田敏之さんは木更津の地で米作りワークショップ、焼き芋ビジネス、システムエンジニアの経験を活かしてWEB構築の仕事をなさっている。


1つのビジネスからの収入(いいことを仕事にする、地方で仕事を分かち合うなど)を、1ヶ月3万円ぐらい得られるようにする。そんなビジネスを複数持つことで生活は成り立つし、そのアイデアを仲間とシェアすることで、誰もが「組織に縛られる不自由さ」から自由になれる…これが、月3万円ビジネスのコンセプトだ。そもそも「月3万円ビジネス」に興味を持つきっかけとなったのは、ある日にみた、自分が海外青年協力隊として働いているという夢だったと前田さんはおっしゃっていた。

 自分で仕事をつくる=「起業」というと、とても大変なこと!というイメージがあると思うけれど、自分の出来ることで、1ヶ月3万円を稼ぐことは出来ないかな?と考えてみてほしい。実は、中学生でも出来そうなこと、あるんじゃないかな?

 さて、どんな風に月3万円ビジネスを展開していこうかと思案していた矢先、東日本大震災が起こり、被災。
無事だったものの、店舗を続けていくことは出来ないという中、被災者支援ボランティアとしても活躍。
その後、東京に一時居を移し、自分のやりたいことを実現出来る場を探した。
友人に自分の夢見ていることを具体的に語り、絵にしてもらった。
自然と人間が共存しする、自由なコミュニティが描かれたその絵を今も大切にしている。
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そして、木更津を選んだ。
木更津は田畑があり、里山があり、海に面していて、「都会の人にみせたい」ロケーションがそろっている。そして、東京からバスで1時間とアクセスが良いのが魅力。様々なイベントをする際の集客を考えると、この点は大きい。「やりたいこと」と「それが仕事になるか」の両方を考えているからこその選択、というわけだ。
今は田畑を借りて耕作し、農業体験の場にしている。そして、これまでのキャリアを活かし、ホームページ作成支援などの仕事もしている。

 前田さんは、今の働き方を選んだことで、時間を自由に使えるという豊かさを得たと言う。そして、それは本来は当たり前のことだとも…。
 このことは、きっと、まだ働いた経験のないみんなにもわかることだと思う。
 「自由」って、とても大切なことだよね。この「自由」が大切という考えは海外での経験を経ていつ死ぬかわからない人生において自分の時間を持ちながらビジネスを行うという選択肢もあるのではないだろうかと思うようになったところからだった。

 自由な時間が十分あって、趣味はインド楽器のタブラの演奏。集まりやカフェで演奏会なんか出来たらいいなぁ、と練習を楽しんでいるだけでなく、その演奏を人と分かち合うのも楽しみにしているようだ。
 前田さんは「趣味」と「仕事」と「社会活動」を分けて考えているのではなく、むしろ、すべてがひとつになっているようだ。
 やりたいことの中に仕事になる面もある、という感じ。

 お話を伺う中で、「~しないといけない」という言い方は当然なくて、「~ってなったら~しようかな」という言い方が多かった。
 どんな苦労があるかという問いに、いつも苦労はある、やってみて分かることもあるし、波があるからと答えてくれたけれど、どう見ても、その苦労を楽しんでいるような顔だった。
 自分がやりたいことを、やりたいように取り組んでいると、いいことが起こっても、そうでないことが起こっても、その時々の良さそうな方向を自然に選べるのかもしれない。
 でも、きっと、その「選ぶ力」は、労働時間が長く大変に忙しいサラリーマン生活や、海外での経験によって培われたのだと思う。

とここで、お金がかかるものってなんだろう?
 家賃と車のガソリン代、病院に行くお金と税金です。他の支出は減らせます。米や野菜を作り自給自足しているので食費がかかりません。冷蔵庫がないので出かけるときはブレーカーを落とし電気代を節約します。生活を楽しんでいるので特別な娯楽費もいらない。

 支出の少ない生活を実践している前田さんの電気代はなんと約300円!!環境にも優しいですね。みなさんも自分の生活を見直してはどうだろうか?
 こちらの写真が前田さんのつくっている畑と田んぼです。この面積の田んぼで一年間二人分のお米がとれるそうだ。




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手作業・無農薬・無化学肥料を目指し、米を育てている。コシヒカリと黒米(古代米)。苗から育てているそうで、それは実は今では珍しいこと。これは自給自足生活の一部分ですごく楽しいみたいだ。
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時間をかけて開墾した畑だが、イノシシが心配。この近くはイノシシがいて、せっかく育てた作物も取られそうで怖いみたいである。


里山保全の仲間と作ったこの場所で、集い、語らう。ここで、仲間と語り合うことがすごく楽しく一番の娯楽になっているみたいだ。
この取材で、一番感じたのは、常に生活を楽しんでいて、見ているこちらも幸せを分けてもらえそうなほど、楽しい生活をおくっているのだなと思った。

最後に中学生のみんなに伝えたいことは?と聞いた時の前田さんの答は明快で、力強かった。
「楽しめ!死ぬな!大人は楽しいぞ!」

 そう!大人は楽しい。
 自分で生き方を選んで、人とのつながりを大切にする、そんな豊かさは、収入の先にやってくるのではない。
今を楽しみ、命を大切にする、その先にもっと楽しいことも豊かさも待っている。

【テーマ】家族の世話をしながら働きやすい職場(C班)
【取材先】有機農園けのひ 北原祥子さん
【メンバー】山田恵季 吉田季帆 石崎悠太 林大夢 星野彰太


 私たちの班では、「家族の世話をしながら働きやすい職場」というテーマを考えたときに、職場というのは、企業だけではなく、農業などの自営業もそれにあたると考えていました。そこに、脱サラをして、夫婦で農業を営みながら、3人のお子さんを育てているという「有機農園けのひ」の北原さんと出会いました。北原さんご夫婦は、お二人とももともとは、企業に就職をして働いていて、お二人ともが企業勤めの時に第一子を出産され、農園の開園に向けて、旦那さんの瞬さんが先に脱サラをされ、奥さんの祥子さんが企業勤めの時に第二子を、そして、祥子さんも脱サラをされ、二人が農家としてスタートし、今年の春に第三子を出産されました。今回は、企業勤めの時の子育てと、農家として働き始めてからの子育ての両方を経験されているということで、 有機農園けのひ の 北原祥子さんにお話を伺いました。

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有機農園けのひ 北原さんご夫婦は、東京都の八王子にて、農園を営んでいます。有機農園けのひでは、無農薬を掲げ、農薬を使うなら農業はやらないというこだわりをもって、大切に野菜を育てているそうです。また、一般の方を農園に招き、農業体験を兼ねた大豆栽培を行い、その収益をもってガーナのカカオ農家の就学支援をするという 「SOY for CACAO」というプロジェクトにも取り組んでおられるそうです。

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北原祥子さんのキャリアと子育ての経緯 祥子さんはSEIYUで9年間働いて、色々な部署で仕事をし、キャリアを積まれていました。また、高校時代に一年間海外留学をして語学を磨いたことを生かして、米国のウォルマートから来た重役の方の秘書を務めるなど、多岐にわたって活躍されていました。第一子と第二子はSEIYU勤務時に出産され、仕事と育児の両方をこなされていました。

 第一子を出産したときは、SEIYUで育児休暇を1年4か月取得。
 (時期もあり、保育園に入れず延長。最大1年半まで育休可能)
 (旦那さんもサラリーマン@銀座勤務)
 第二子を出産した時は、SEIYUで育児休暇を1年ちょうど取得。
 (旦那は脱サラ、農業研修@成田)
 第三子も育休をとるようまわりからはすすめられたけれど、退職を選択。農家へ転職。
 (旦那は独立営農@八王子)

 
 この経緯を踏まえて、いくつか質問をさせていただきました!


●Q.SEIYU勤務時と現在(農家)で、子育ての環境はどう変化しましたか?

A. 【会社に勤めているとき】
 SEIYUには、育児休暇制度や、出産手当金、育児中の勤務時間短縮など支援制度は整っていて、復職する際も、産休中の部署の移動が禁止されているなど、職場に戻りやすい配慮がされていました。また、フレックスタイム制はなかったけれど、上司の了承をもらい、一時間勤務時間をシフトさせてもらって8時~16時で勤務をしていました。(本来は9時~18時勤務のところ、1時間短縮も含む)
 一日の生活は、
 通勤に片道1時間半~2時間かかるため、朝は4時起き、家事をしてから6時頃に電車に乗る。帰りは17:30に駅につき、保育園直行。会議や突発的な残業があると、両親に電話して保育園のお迎えを頼んでいた。さらに夕食まで食べさせておいてもらうこともあった。
 といった感じでした。
 会社勤務時は、生活をまわすのに必死で、子育てに時間をかけられませんでした。だけど、産休・育休中は、会社からお金もでるので収入の不安は少ない状態で育児に専念できるのは良い点でした。 
【農家として働いているとき】
 子育て中心の生活。農業はまだ二人で100%取り組めないけど、子どもが小さいうちだけなので、子育てを優先しています。産休・育休というものがないので、育児してるだけでは勝手にお金が入ってることがないので多少無理しても仕事をせざるを得ないときもあります。仕事内容としては、まだ生後3か月の子がいるので、私は家でケアしながら、農業事務作業をサポートする程度になっています。出荷が多い日は旦那だけでは間に合わないので、三番目の子供だけ連れて畑に行くこともあります。子どもたちが保育園に行っている間に家事ができるので帰宅後すぐにごはんを出せるし、一緒にあそぶ時間があるのはよいところです。

●Q.子供と触れ合う時間というのは変化がありましたか?

 A.会社に勤務していた時は帰宅してすぐ夕食の支度やお風呂などで子どもと遊ぶ時間はほとんどありませんでした。平日に子供と触れ合える時間はできましたが、今は、曜日は関係ないので、週末も家族全員でそろう時間は逆に少なくなっています。(基本的に父は畑へいっていて、子どもたちが半日畑で遊ぶこともあるが、お出かけなどはなかなかできない)




Q.なぜ農業をやろうと思ったのですか?
  また、キャリアへの未練はありませんでしたか?
 
 A.農業は、いつか二人で働けたらいいねという話をしていたところから、私が野菜に興味があり、瞬(旦那さん)が環境に興味があって、その二つを折り合わせて行きつきました。親戚の農家の様子をを幼少期に見ていたことも大きく影響していると思います。キャリアについては、私は西友で9年間働いて、色々な部署で仕事をしてスキルアップをしてきて自信もついてきてたから、キャリアに未練もありました。
辞めるのも悩んだけど、3人目の妊娠でなんか吹っ切れて、このままじゃキャリアを極めていくのも、子育ても、どちらも中途半端になっちゃう と思い辞める決断ができました。やっぱり、女性が子育てしながらキャリアも極めるってむずかしくて(男女平等と言えども、子育てにおいて女性しかこなせない役割が多いのも現実)…。でも自分の人生において、会社においてキャリアを極めることよりも、収入が少なくても有機農業をやること、子どもを産み育てることに価値を感じての選択なので、現状に後悔はないです。
 今では、お金で何でも買えてしまって、時間をかけないことも容易にできます。けれど、子育ても、農業も、生活も、その一つ一つに手間をかけて、付加価値をつけて豊かにしていこうと思っています。




最後に中学生に向けて、メッセージをお願いします!
 企業勤務していた時は、英語がとても役に立ちました。これからの時代は、海外とかかわることなしに生活していくのは無理だと思います。私は中学生の時に海外に関心を持ったおかげで、高校時代にホームステイをすることができて、それはキャリアにも大きく生きました。海外に関心を持ってください。
 もうひとつは、いまやっていることを一生懸命やってください。いま経験していることが将来的には財産になるし、キャリアにもつながっていくかもしれません!


図4




*インタビューを終えて
  職場の環境をよくして、働きやすくするという目的で、育児補助等の制度を設けている企業は授業でも多く見てきましたが、実際にその制度を使っていた人のお話を聞くことができて、制度の向こう側を見れた気がしました。また、働き方を変えていくというのも一つのキャリア形成の形であると思いました。制度を利用することによって子育てをしながら働くことはできても、それはちゃんと子育てをしているといえるのだろうか。 大きな問いをいただいたような気がしています。  


有機農園けのひ さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/shun0301-notenki/archives/4500634.html
 
 









 

【テーマ】家族の世話をしながら働きやすい職場(A班)
【取材先】株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント 渉外部
      加藤 優さん
【メンバー】青山由佳 小林貴治 斉藤詢子 中村雅代 郷優里 高橋怜美


現在、夫婦共働きが珍しくない時代となってきており、子育てと仕事の両立を意識する傾向が強くなってきています。こうした傾向から、さまざまな企業側がその両立を重視した制度や環境の整備を行っています。 
私たちは、子育てをしながら働きやすい職場について調べ、ワークライフバランスの推進を行っている、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)という企業に取材に行ってきました。

まず、SCEがどのような企業なのかご紹介します
1374912758215●企業の理念
世界でいちばん面白いエンタテインメントを創る。
ゲームだけにとらわれず、他のエンタテインメントともクロスオーバーして、新たなエンターテインメントを提供していく。
●企業の事業内容
PlayStation®3、PlayStation®VitaおよびPSP®(PlayStation®Portable)関連ハードウェアおよびソフトウェアの企画・開発・製造・販売。会社訪問の受け入れや、子ども達へゲームを通したキャリア教育を行うなどの社会貢献活動も行っている。
●従業員数
約1400名(2013年4月1日現在)

今回は、こちらの企業の渉外部で働いていらっしゃる加藤優さんにお話をお伺いしました。
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Q1.ワークライフバランスなどに関連する、主な両立支援制度を教えてください。

子どもが1歳になる翌年度の4月15日までまたは1歳2か月に達する日の月末までの最大2年間、育児休暇を取ることができます。また、育児休職期間中は月額5万円の育児支援金が支給されます。さらに、子どもが小学3年生になるまでの間で3年間は育児短時間勤務という、9:30~16:30という子育てをする母親のための制度もあり、私は現在、この制度を利用しています。


Q2.加藤さんが働いている渉外部では、どのようなお仕事をされているのですか?

渉外部は主に警察や省庁、教育機関や学生などの外部との関わりを持つ仕事をしていて、中でも私は企業の教育貢献活動の仕事を担当しています。
職場環境は部署や仕事内容によっても異なりますが、相談すれば働きにくいということはなく、この環境は恵まれていると思います。ただ、やはり人と接する職業なので、約束のスケジュールを調整したりする面では大変さはあります


Q3.子育てと仕事の両立で一番大変なことは何ですか?

一番大変なのは、子どもが病気になった時ですかね。いろいろと周りの協力が必要になります。周りというのは、親や企業、保育園、地域などの全てのことです。けれど、子どもが病気の時には有給休暇を使うことができ、さらに制度もきちんとあるためそれで乗り越えていっています。


Q4.両立支援制度を取り入れるために企業内で行っている工夫はありますか?

社内の他の人が代替で仕事をカバーできることや、ジョブローテーション、時短勤務ができることなどですね。
他にも、SCEワーキングマザーズミーティングというものが年に1回あり、育児休業から復帰する際に仕事に復帰しやすくするための話し合いや、お母さん同士の交流の場が設けられたりしています。
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最後に…
中学生へのメッセージをお願いします。

今は友達との交流や部活動、勉強などやるべきことをしっかりやって、学生生活を楽しんでください。将来に関しても、やりたい仕事を選んでやれたらいいと思うし、そのためには努力も必要なので頑張ってください。また、仕事と結婚や出産を両立していくことなどを考えると、難しく感じるかも知れませんが、あまりネガティブに考える必要はありません。子育てと仕事の両立のために力を協力してくれる周りの人や環境に感謝して、その中で自分の力を発揮できる職場に巡り合えたらいいですね。


インタビューの内容は以上です。子育てと仕事の両立支援制度については、企業によってさまざま異なるとは思いますが、今後さらに制度の充実や環境の整備が進むとポジティブに考え、今やるべきことをやっていく中で、ゆっくりと時間をかけて自分の理想のライフスタイルについて各々考えていければいいなと思いました。

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「体力にハンディーキャップがある人の豊かな働き方」


取材先:NPO法人支えあう会「α」 
メンバー:北林峰明・山田和香・若林恵梨・山瀬久美子・伊藤柚貴


私たちは今回、NPO法人支えあう会「α」に取材に行ってきました!!!

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   NPO法人支えあう会「α」とは・・・??
“がん”体験者を中心に家族・医療関係者・がんに関心を持つ人たちが参加するがんの患者会です。
病気を抱えながら生きていくことの難しさや、それを支えることの困難さを共有しあいながらも、各人が「自分らしく納得して最後まで生ききる」ことをめざし、仲間同士で支えあう活動をしています。




運営スタッフは全部で4人!そのうちの3人が、がんの経験者です。


キャリア教育




NPO法人支えあう会「α」の主な活動

 ・親睦・交流事業
お花見や親睦旅行など、季節の行事を通して患者さんやご家族が交流する場を提供しるそうです。

 ・相談支援事業
第1・第3水曜日に行われている「α」サロンでは、お互いの病気や後遺症、普段の生活についてなど、がんの患者さんやご家族が集まり語り合ったり、個別のがん相談にも対応しています。他にも、県内の病院などに出向き出張がんサロンも開いているそうです。

 ・イベント事業
毎年、がんに関する連続講座「がんについて学ぼう!話そう!」を開催しています。この講座は、30人くらいの学習塾くらいの規模でじっくりとがんについて学んだり、ディスカッションをしているそうです。他にも、2008年より開催されている千葉県がん患者大集合やリレーフォーライフin千葉にも毎年参加しているということです。

 ・「リレーフォーライフin千葉」の様子

 ・アメリカ発祥の活動で日本では2006年から行われています。がん患者、その家族、支援者が地域社会とともに戦うための絆をはぐぐむためのチャリティーイベントです。24時間チームで思いをつなぎながら共に歩き、語らうことで、生きる勇気と希望を生み出したいという想いが込められているそうです。

 ・24時間というのは、「がんは24時間眠らない」という意味が込められているそうです。

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 ・NPO法人支えあう会「α」では、他にも年4回発行される会報で正確な医療情報の提供や、さまざまな活動で、がんの患者さんやご家族を支援しています。




 インタビュー

①NPO法人支えあう会「α」さんがサロンで大切にしていることは何ですか?

→ガンにならなければ出会うことがなかった人たちとの交流の場を提供することで、がんについて安心して話すことができたり、辛さや不安を分かち合い「泣いてもかまわない場」でありたいと考えています。



②がんについて生活習慣病が原因ととらえている人もいますが、それについてどう考えていますか?

→生活習慣が影響するがんもいくつかありますが、多くのがんははっきりとした原因はわかっていません。簡単に生活習慣病とは言えないのです。がんになった人が悪いという誤ったイメージで傷ついてしまうこともあります。
また、がんになったことによって仕事を辞めたり働き方を変えなければならなくなる人も多くいます。がん患者さんの就労の問題への取り組みはまた始まったばかりです。

③がんが治ったら普通に働けますか?

→がんという病気は治療が終わっても、再発という不安を完全に取り除くことができません。しかし、治療が終われば、多くの方が普通に働くことができます。




 最後に・・

 NPO法人支えあう会「α」の方々が中学生たちに伝えたいこと。
現在、日本人の2人に1人が、一生のうちにがんになるといわれています。がんは特別な病気ではありません。誰もががんになる可能性を持っているのです。子どもの時にがんを経験する人もいます。小児がんの7~8割は治るといわれています。しかし、長期にわたる入院生活はいろいろな面で学校生活に影響を与えることもあります。
がんという病気を正しく理解してください。そして、もし、あなたのまわりにがんと闘っている人がいたら、あなたにできる形で応援してください。




インタビューを終えて

 私たちは今まで、ガンというと生活習慣病の一部という考え方しかなく、それ以上のことは何も考えずに ガンという病気と向き合ってきました。しかし、今回支えあう会「α」さんから、ガンについての正しい知識を知ることの大切さやガンなどの病気を抱えながら生活をしている方々の体験談を聞かせていただき、今後教員を目指す私たちにとって、ガンなどの病気に対して、児童生徒が偏見や差別をしないような教育環境づくり、サポート環境の充実を考えていく必要があるのだと感じました。

【テーマ】家族の世話をしながら働きやすい職場(B班)
【取材先】株式会社アイエスエフネット
     代表取締役 渡邉 幸義さん
【メンバー】松岡由貴 長田準 島袋由衣 下山田詩織 山内美沙希 藁谷恵

私たちはテーマである『家族の世話をしながら働きやすい職場』を実践している企業に話を伺うことにしました。そこで見つけたのが、ISFnet Groupです。この企業は障がい者雇用やワークライフバランスに力を入れていて、第6回ワークライフバランス大賞受賞などの実績もあります。今回は、ISFnet Group 代表の渡邉幸義さんにお話を伺いました。

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ISFnet Groupとは?

「E&E (Eco&Employment)環境保護&雇用創造」をグループの大義としていて、IT事業をはじめとした多種多様な事業を展開し、あらゆる人々へ雇用環境を創出、やりがいを持って働くことのできる社会づくりに取り組んでいる企業グループです。グループの母体企業である(株)アイエスエフネットの仕事内容は、システム構築に関する設計、施行、保守およびコンサルタント業務、有料職業紹介業務、特定労働者派遣事業などであり、業種としては情報・通信に分類されます。また、人財/雇用創造/育成ソリューションとして行われていることには、障がい者雇用サポートサービスやニート・引きこもりの方々への就労環境の提供などがあります。具体例として、引きこもりの方に対する就労環境の提供は、グループ内にある就労支援を主としたNPO法人に入って1年間の訓練を受けてもらいます。初めは出勤して1時間オフィスにいて、徐々に時間を増やしていきます。その後、無事に卒業できてから雇用という形がとられていて、ただ雇うのではなく社会復帰から始めようというケアです。

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企業理念
まずは、渡邉さんがこの企業を立ち上げるまでの話を聞かせていただきました。22歳のとき外資系の企業で働き、32歳で独立、36歳で会社を立ち上げましたが、大きな借金を抱えてしまいました。そんな時でも、渡邉さんは必ず結果が出ると信じて経営の勉強を続けられ、ある人に「人として当たり前のことを当たり前にできることが大切なのだ」と教えられ、勉強に励んだ結果、今のように成長できたということです。
このような強い意志をもった渡邉さん率いるISFnet Groupの基本理念は、“ISFnetに関わるすべての人々の環境の創造と幸せの追究”です。お金や経営のことだけでなく、常に自分の判断軸が人とあっているか、人として正しい行動をしているかを考えることが大切にされています。
この理念に基づいて、ISFnet Group では、例えば従業員が病気にかかってしまってこれまで通りに働けなくなったとしても、その人の分を周りが頑張りフォローします。また、会社が危機的状況になった場合でも対応できるだけの貯蓄が行われています。これにより、従業員は安心して働くことができます。また、子どもが居る人のために託児所の設置や出勤時間の融通が利くなど環境が整えられており、育児休暇からの復職率はほぼ100%となっています。


ISFnet Group では、「20大雇用」という、様々な事情で就労が難しい方々に対して、安心して働ける環境を創造し、継続する取り組みが行われています。

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Q,「20大雇用」の考え方は素晴らしいと思いました。しかし、多様な人を受け入れることで、弊害が起きることもあると思いますが、気を付けていることはありますか?
A, 多様な人がいる中で、常に利他目線で行動することを意識しています。伸びている会社は、お客様の意見・要望に応えているから伸びているのであり、これは相手のことを考える利他目線にたっています。
  また、社員が言いたいことを言えないような会社は成長しません。一人ひとりに個性があるのに、みんな同じ行動をとるのはおかしなことです。そのような状況を防ぐためにも、積極的に社長にも意見が言える環境を整えています。具体的には、障がいがある方とのコミュニケーションをとり、障がいについて知るための講習や、本音を言う本音会議が開かれました。現在では、社長を筆頭にピラミッド体制をつくり、下から意見を吸い上げていき、解決策を作っています。
  そして、この社会で絶対的なことは「学生が納得できないことは、社会でも受け入れられない」ということです。この会社では、学生と社会のギャップがない世界を作りたいです。


Q,御社の最終的な目標は何ですか
A, 世界中に障がい者が働ける環境をつくることです。フィリピンやベトナムに進出する予定があるなど、今年は新たに3か国を作る予定です。世界195か国で障がい者雇用プログラムを作ることが目標です。


Q,中学生へメッセージをお願いします。
A,夢は持とうとして持てるものではありません。人として大切なこと、正しいことをやり、利他目線で行動して他人の欲を満たして初めて、自分のやりたいこと・やるべきことが見つかります。これが夢になり、夢が実現に近づけば目標に変わり、また夢ができるという循環が生まれます。これは、利己目線でいては続けられないことであり、一度正しくないことをすれば必ずボロがでます。だからこそ、利他目線で正しい行動をし、裏表のない世界作りが大切です。

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インタビューを終えて
 今回話を聞いていて、人として大切なこと・正しいことをするという理念が常に軸になっていて、渡邉さんが今までこの理念を信じ続けてきた心の強さを実感しました。今回案内していただいた中原さんは、渡邉さんの人柄、理念そして目をみてついて行こうと決めたそうです。このような理念のもとであれば、自分の家族に世話が必要な人がいても、周囲のサポートによって仕事と世話を両立させることができるでしょう。また、自分の意見を言いやすい環境があるため、両立のための要望をだしたり、苦痛をためずに話したりして、精神的にも余裕が生まれると思います。このような働き方が世界中に広まり、良い循環が生まれるといいです。

【テーマ】子どもの福祉にかかわる新しい仕事(B班)
【取材先】千葉市中央区保健福祉センタ―こども家庭課 職員の方々
【メンバー】有常洋菜 池田美波 斎藤千景 鈴木友香 高橋亜美


 私たちは「児童虐待」について詳しくお話をうかがってきました。

まずは「こども家庭課」さんのお仕事をご紹介します

1.各種手当の支給と医療費の助成に関すること
2.お子さんのお預かりに関すること
3.ひとり親家庭の支援に関すること
4.子育て支援、児童虐待防止に関すること

等があり、それぞれの業務に担当の方がいらっしゃるそうです
(千葉市中央区保健福祉センター こども家庭課 所管事務の概要より http://www.city.chiba.jp/chuo/hokenfukushi/kodomokatei/)

ここからは児童虐待についてお話しますね

皆さんも「児童虐待」について聞いたことがあると思います。

千葉市でも虐待は増加傾向にあるそうです。基本的には児童相談所が対応をするそうですが、千葉市は政令指定都市なので市に児童相談所があります。
(児童相談所は通常都道府県にあるんです・・・!)


―こども家庭課さんのお仕事をもっと詳しく知りたい!―

ということでインタビューの内容をまとめました
Ans.
泣き声通告の対応
 こちらは3年前から区での対応が始まりました。割と最近ですよね。泣き声通告には次のような流れがあります。
 
 
 通告(「なにかおかしいな」と思うことがある人からの電話を受けます)
 ↓
  予備調査(虐待を受けているのではないかと思われる子どもの安全を確認するための調査をします)
 ↓
 
  家庭訪問(子どもの安全を確認しにお家を訪問します。この時「○○さんから聞いたのですが・・・」のように通報した人の名前が出ることは絶対ありません!!

 ↓
  報告(帰ってきたら報告をします。児童相談所の方へも報告をし、情報共有をします)

千葉市要保護児童対策及びDV防止地域協議会のとりまとめ
 市役所の各課の方、お医者さんや弁護士さん等が参加する代表者会議や、市役所の各課の方、児童相談所、地域の代表の方々等も参加する実務者会議があります。
 
 ここでは要保護児童やその家庭についての情報交換・共有をするそうです。 

電話相談の対応
 週4日、家庭相談員の方が育児等に関する悩みを電話で聞いてくれます。子育てのアドバイスなどをしてくださるそうです。

―通告や電話相談ということばがでてきましたが、どんな相談があるんでしょうか―

Ans.
子育て相談が多いそうです。(ひとり親の相談含む)
また、「児童虐待防止法」では通告が義務付けられています。
親族や隣人からの通告・病院からの通告等があったら泣き声通告はこども家庭課が、その他の通告は児童相談所が対応します。
(児童相談所は18歳以下の子を一時保護もできます。)

支援やアドバイスを通して協力して地域を守ることが大切だそうです!!

―どんなことに気をつけていますか?―

Ans. 
個人情報の保護や言葉遣いに気をつけているそうです。例えば「虐待」と言うことばは初期の対応ではあまり使わないそうです。

―家庭や地域でできる対策はあるのでしょうか―

Ans.
子どもを虐待から守るための5か条」というものがあります。

1.「おかしい」と感じたら迷わず連絡    勇気を持って通告しましょう!
2.「しつけのつもり・・・」は言い訳      子どもの立場で判断して!
3.ひとりで抱え込まない           あなたにできることから即実行!
4.親の立場より子どもの立場        子どもの命が優先!
5.虐待はあなたの周りでも起こりうる   特別なことではないんです!

―やりがいを感じるのはどんな時ですか?―

Ans.
明確な目標設定が難しい仕事です。目標を立てても、ものすごい時間がかかってしまいます。
しかし、様々な支援をして、
・虐待行為に頼らないしつけができるようになりました!
・子どもとの関係が良好になってきました!
・子どもが無事に成長しました!

という状態をみることができるのがやりがいだそうです



―最後に、中学生の皆さんにメッセージをお願いします!―


皆さん、「オレンジリボン」というのは知っていますか?
オレンジリボンは児童虐待防止のシンボルで、栃木県の幼い兄弟が虐待でなくなった事件から、幼い命を守るために始まったそうです。
11月は児童虐待防止推進月間と定め、国や自治体・関係団体が様々な啓発活動を行っているので、興味のある方は啓発活動に参加してみてください。

皆さん、いかがでしたか?
私たち大学生も知らないことがたくさんありました。まずは、私たちにできることから始めてみましょうね

子どもの福祉A班
【テーマ】子どもの福祉にかかわる新しい仕事
【取材先】田村光子先生
      植草短期大学講師、児童福祉系を専門とする子どもの現場に関する委託事業を受け持つ
【メンバー】北野志歩 鈴木大地 高橋拓也 野崎孝太 久野奏貴

私たちのグループは千葉大学の特別支援教育特別専攻科出身で小学校の教育免許を持っている田村光子先生に、子どもの福祉についてお話を伺いました!

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その理由は!
→みなさん〝こどもカフェ〟という団体を知っていますか?この団体は、家庭や学校に居場所がなく、見守りが必要な子どもたちを支え、一緒に勉強したり、親や学校の先生にも言えないことを気軽に相談したり、また、仲間と遊んだりするなど、子どもたちにとって安全・安心で気軽な居場所を提供し、だれもが自由に遊び、そして学びながら地域全体で子どもを育てていくことができる場所としての機能を目指して活動している団体です。私たちは子どもの福祉について千葉県内で探しているうちに、この〝こどもカフェ〟という団体に興味を持ち、そこから子どもの福祉について考えてみたいと思ったためこの記事を書こうと思いました。(田村先生はこのこどもカフェでボランティアとして活動されている)


それでは早速、田村先生に子どもの福祉についてインタビューしてみましょう!

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Q1,どのような経緯で福祉関係の仕事に就くようになったのですか?
A)
福祉の方へ進んだきっかけは母から学校の放課後の子供たちを見てほしいというボランティアの誘いが来て、それをやってみたところ、家にいても一人でいれず、ずっと手を握っていないと居られない子や、家で騒ぎ出すなど何をするかわからない子、特別な障害があって寄り添ってご飯を食べさせないといけない子などと出会い、福祉について興味を持ち始めたから。

Q2,こどもカフェを運営する上での苦労は?
A)
発する言葉に気をつけなくてはならないこと。両親がいるのが普通というわけではなく、中には片親もいるしあまり親に干渉されない子もいる。そのためこちらが普通と思って話した内容が子供を傷つけてしまうこともある。また、発達が遅いとまでは言い切れないが、自分の感情を抑制しきれない子もいる。そのような子には叱り方に注意をとても払う。このように小さいことではあるが、実際には大きな影響を与えるような要素が多くあること。参考程度だが、特別支援の子(そこにいた子)の母は専業主婦が多く、それは、子どもが施設や学校から帰るときに一人で帰れなくなり、お迎えに行く必要があるから。


Q3,新しい福祉の仕事として現在どのようなものがありますか?
A)
障害のある子の家まで行ってご飯を作ったり、世話をしたりするようなものがある。普通のように聞こえるがこのような仕事が出てきたのはごく最近のことで、家政婦とは違って家の仕事をするのではなく、子どもの世話に特化した仕事である。

最近はよくわからない空地というものがなく、子どもたちが自由に集まって遊べる場所がないので、そのような場所を提供してあげること。イメージ的には、ドラえもんに出てくるあの公園のような、空き地みたいなとことにみんなが集まって遊べる場所のこと。最近は便利になってきている分、無駄な場所(と言ったら過言かもしれない)がなくなってきているため、このようなことが必要になっている。


まとめ
福祉として子どもに焦点を当てると、その子にとっての「居場所」を作ってあげることが大切であると考えた千葉市が植草大学に委託したところ、田村先生がそれを引き受け、子どもカフェという名の子どもの「居場所」をつくってみた。そこでは「みんな」を受け入れているが、様々な環境の子供がいるため、一人一人に寄り添ってあげることが大切となってくるため、こどもカフェで活動する大人たちにも能力が求められてくる。美浜区高洲にあるこどもカフェはまだ新しくモデル運営であり、こういった場所を増やしていくことも新しい福祉の仕事である。

高洲にあるこどもカフェのHPはこちら



~インタビューを終えて~

親や周囲の環境により、自ら望まずに居場所をなくした子どもたちにとって、こどもカフェのようなところは自分の居場所を見つけるきっかけとなるので、これから新しい福祉として発展させていくことが大切だと感じました。
また、自分と環境の違う場所にいる子供たちが自分の当たり前にやっていることをまるでできていない、そういう現状を聞いて今の自分の状況のありがたさや、また、恵まれない環境でのキャリアの積み重ねることのむずかしさを思い知りました。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
もし、今自分の居場所がわからなくなっているならば、一度こどもカフェに足を運んでみてはどうでしょうか?





《テーマ》異文化との共生にかかわる仕事
《取材先》ブリティッシュ・カウンシル 英語講師 スティーブン・ジャービス
《メンバー》篠崎伸子 山本愛 加藤彩 小菅貴彦


私たちのグループは「外国の方がどんなことを考えながら日本で仕事をしているのだろうか」という理念のもとブリティッシュ・カウンシルという企業のスティーブン・ジャービスさんにお話を伺ってきました。

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まず最初に「ブリティッシュ・カウンシル」という会社がどういう会社なのかを説明します!(`・ω・´)
〇ブリティッシュ・カウンシルは、教育機会と文化交流を目指す、英国の公的な国際文化交流機関です。1934年より世界中で活動を広げてきました。現在は、日本を含む世界100以上の国と地域で190以上のオフィスを展開しています。 (http://www.britishcouncil.jp/about引用)
                             
教育という分野でたくさんの国とつながっているみたいですねΣ(・ω・ノ)ノ



では、本題ということでスティーブンさんの話に触れていきたいと思います!(*^・ェ・)ノ



疑問① 仕事内容は何ですか?!
→おもに、子供(中学生)に英語を教えている。もちろん大学生にも。また、月に一度ブリティッシュ・カウンシルでミーティングがあり、情報交換などをしている。また、年に一度全スタッフが3日間に分かれてミーティングをする場が設けられている。そのうえ、年度末には今までの教え方をフィードバックし向上させていくためのミーティングがある。

★ミーティング多い!!!!!









疑問② 仕事で苦労すること(日本で仕事するにあたって)は何ですか!?
→日本語の英語教師と教え方であわないことがあり、互いにフラストレーションを感じることがある。特に日本では教え方が違う。生徒に対して厳格で、何でもかんでもコントロールしようとする先生とはうまくいかなく衝突することもある。私は英語はリラックスした環境でこそ伸びると考えているし、生徒の活動が多い授業を組み立てたいと考えている。

★やはり、日本と諸外国では考え方が違うのか…個人的にはこの話では日本のやり方は好きじゃないな(*`Д')




疑問③ 仕事で満足していることは!?
→日本に長くいるので、新しく日本に来たばかりの外交人スタッフを助けられること。日本暮らしていくことは、我々外国人にとって、とても快適だ。

★すげーやさしい。思いやり強いなぁ…自分もこんな大人になりたい!!(´・ω・`)





疑問④ なぜ日本にきて働こうと思ったのか!
→10歳~15歳のころ、日本の文化(食、雑誌、趣味、ビデオゲーム)に興味を持ったのが日本に興味を持ったきっかけ。そして、たまたま日本で働くチャンスがあるのを知り、9年前に日本に来た。


★子供のころから日本に興味があったとは、すごい……w(゚o゚)w オオー!




今後の展望・夢は?!
→大人を教えることが今では興味がある。大学などで大人に教える機会を増やしていきたい。私は大学ではグラフィックデザインを専攻していたので、授業で使うプリントや教材などで内容はよいのにデザインがいまいちなものを、さらに良いものに造り替えていきたい。こういった技術をもっと教育に取り入れていきたい。

★内容だけでなくデザインにまで……我々大学生も広い視野で物事を見るべきだなぁ(; ̄Д ̄)




千葉大生・中学生へのアドヴァイスをお願いします!
先生が話をしているときは集中して聞きましょう。そのうえ授業だけを頼りにするのではなく自学自習の精神を大切にしましょう。また、本をたくさん読みましょう。たくさんのことに興味を持ちましょう。

★やっぱり本は読むべきやな!…よし、私も読もう!!!(`・ω・´)





※最後にスティーブンさんから一言!
Don't be afraid to make a mistake.(間違いをすることを恐れるな!!!)



ではでは最後にスティーブンさんの笑顔で終わりましょう(*・ω・)ノ
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異文化B班
【テーマ】異文化と関わる仕事
【取材先】森山たつを さん(海外就職研究家)
【メンバー】福島嵐 松本美保 ギミルハリパラサド 森川大地


私達の班は日本人が海外で働くことに詳しい森山たつをさんから、多様性のある働き方についてお話を伺いました!

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海外で働くなんて、エリート!という印象がありますが、森山さんは「以前は存在してもアクセスしにくかったけれど、今では機会は増えており、普通のサラリーマンに海外で就職するという選択肢もありますよということを示したい」と話してくれました。

さて、海外での仕事というのは、どのようなものなのでしょうか?
それを知るためのキーワードは、「日本人の特質」と「専門性」!
では特に専門性のない日本人をイメージしてみましょう。
日本語が話せて、真面目な気質を持っています。寿司という食べ物がどのようなものかよく理解しています・・・このような人には、コールセンターや日本食レストランで働くという道があります。しかし他の仕事はあまりないそうです。
日本で数年働き、業務についての知識がある人は、その経験を生かして働ける可能性があります。売りたいものがある現地企業と取引をしたい日本企業の間に入って業務を円滑に進める役割を担うなどの仕事があるそうです。

また、「日本人の特質」については、日本にいると当たり前のこととですが、時間を守る、品質管理やお金の管理などで規律を守るという気質は海外に出ると一つの価値になる!ということも教えて頂きました。

業務や業界についての知識・経験などの「専門性」もその人についての大きな価値です。
そのため森山さんは、新卒ではなく、3年ほどは日本で働くことを勧めているそうです。
加えて、英語や現地語の語学力があればなお良しです!!

なぜ専門性が必要かというと、ビザの下りないという問題があります。
森山さんが今東南アジアを中心に活動している理由は、東南アジアがどんどん経済成長しているから。
他の先進国は経済の停滞で、外国人向けの仕事はなかなかありません
それは自国民の雇用を守るため、ビザの発行が厳しいためです。
森山さんは、今後はインドがどんどん経済発展する。経済成長している国と取引したい企業は多くなるが、現地の文化を知り、仲介してくれるような人はなかなかいない。そのような国で、貴重な存在の人間になれたら仕事の幅が広がる・・・
だから「人と違うことをしよう!」と言っていました!


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文化の違いに悩むことも
例えば製造業では、時間を守らない現地の労働者と、納期に厳しい日本の取引先との板挟みになって大変な思いをすることも・・・
また、宗教をとても大切にする文化の国では、お祈りの時間は仕事を中断せざるを得ず、はじめは驚くことも多いそうです。


お給料が違うのでは
日本で働いていると、勤続するにつれて給与も高くなることが予想できます。
日本で多くの給与を受け取っている人が海外転職する場合は下がる可能性があるのは当然です。
逆に今はあまり多くの給与を受け取っていない若い人にとっては、給与が上がる可能性はあります。
そのため若いうちの方が外に出やすいと言えるでしょう。

働きすぎの日本人
もりぞおさんは日本人の働き方を野球に例えて話してくれました。
「野球は9回まであります。日本の働き方も当然9回まであるという設定で仕事がまわっています。7回くらいで終わりましょ、ということにしてその中で仕事も設定できればいいのですが・・・」
日本人の長時間労働については授業でも何度も出てきています。
加えて、「これから人口も減って行くにも関わらず時間を短くするのは実践しにくいのでは。もっと経済が上向きの時代に、働き方を変えられていけたら良かったけれど、これは難しい問題」と森山さんは話してくれました。
また、ワークライフバランスについては、ワークとライフの両立ではなく、ライフの中の様々な要素としてのワークであるという社会になればもっと良いという話がありました。
それぞれの要素がどれだけの割合を占めるかはその時期によって異なるため、その割合を柔軟に調節できるような社会にできればと思います。
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大学の改革
最後に、教育の話をされてもらいました。千葉大学もグローバル人材育成に力を入れているように、国がお金を出して多くの大学で取り組みがなされています。
今はまだ駆け出しの時期ですが、英語で単位を習得する過程を整備したり、職員の英語レベルを向上させる等、大学も改革が必要です。

しかし、本当にグローバル人材を育てるならば、小さい頃から英語に触れ、遅くとも高校生くらいの年齢には海外で学ぶのがよいと森山さんは話します。
また、英語だけでなく、ぜひ小さい子には「いろいろなことをしていいんだよ」と教えてほしいと言っていました。前半にも「人と違うことをしよう!」というメッセージがありましたが、やりたい!面白いと思うことを尊重し、どうやって実現しようかな?というのを考えながら学べる活動を行なってほしいと言っていました。
社会を変えていくのはやはり子どもからです!」というメッセージは私たち教育学の学生へのエールのようでした。

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最後に、多様な働き方について一冊の本を薦めて頂きました。
『未来の働き方を考えよう』ちきりん著
先日発売されたばかりのちきりんさんの新著です。
キャリア教育について考えてみたこの機会に手にとってみようと思います

今回は異文化と関わる仕事というテーマで、海外での仕事の現状や、多様性のある働き方、グローバル人材育成についてなど、幅広くお話を聞かせて頂きました
お話を聞かせてくださった森山たつをさん、本当にありがとうございました!

森山さんのホームページはコチラ!
もりぞお海外就職研究所http://morizo.asia/


【テーマ】 異文化との共生にかかわる仕事(D班)
【取材先】 千葉県UNICEF協会 福本朋子さん
【メンバー】 西山夏奈 石川友貴 和田泰徳 古川南 山下茜 井上滉也


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私たちD班は、様々な国で活動を行っている千葉県UNICEF協会に取材に行ってきました。



UNICEFと言えば募金というイメージが真っ先に浮かびます・・・・
募金以外にはどのような活動をしているのでしょうか?



県内の小学校や大人向けに学習会やワークショップがあります。
世界の子どもたちが実際にどんな生活をしているかなどを
みずがめや地雷など実際に見せたりしながら
一緒に支援について考えたりしています。
お祭りに参加し、遊び(スーパーボールくじ30円)で売上を募金の一部としたりもします。
と、同時に100円で世界の子供のためになにができるか、
幅広く知識を広めていく場となっています。

また、ゴルフなど大人も参加できるものもあります。
参加費を募金とし、
参加者は楽しみながら募金を行い、
気軽にユニセフに参加してもらっています。



地雷やみずがめとはどんなものですか?


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地雷;ヘリコプターから落とし、興味を持って近づいた人を攻撃します。今でも、5,000~6000個程度埋まっているとされています。



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みずがめ;水をいれると20キロにもなります。10歳の女の子が家族のために水汲みを行い、
学校にも行けないのが現状です。


支援する国はどんな国?

5歳になるまでに亡くなる子どもの数が1つの大きな指標です。
日本では、1000人中3人です。
一方で、アフリカの国の中には1000人中200人亡くなってしまう国もあります。
およそアフリカの国の半分はこのような現状です。

オリンピックは200カ国ほど出場しますが、
UNICEFは150以上の国と地域を支援しています。



どんな支援をしているのですか?

衛生的な部分はもちろんですが、
国に合わせた支援を行っています。
習慣や宗教も違うので、個々の国に応じた調査、モニタリングをしっかり行った上で、
現地のNPOとも協力しながら支援を行います。

教育の大切さを説きながら、先生を育てる活動も行っています。
一方的な支援ではなく、共に同じ方向(未来)を見据えて、
政府とも一緒に活動を行っています。



現地で働く人とはどんな人ですか?また、どんな資質が必要ですか?

初めにNGOなどで経験を積んでUNICEFの職員になる人が多いですね。
健康的かつある程度英語に堪能な人です。
現地に行くには試験などもあり、
いくつかの項目をクリアした人が現地で働いています。



UNICEFの活動をしていてよかったことはなんですか?

いろいろな人との出会いがあるのが楽しいです。
こうして取材を受けるだけでも、何人かの人がこの取材をきっかけにUNICEFに興味を持ち、
いつか現地で働くかもしれません。
また、学習会などの活動を通して、子どもたちの将来への1つのきっかけになれば嬉しいです。


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福本さん、長時間の取材にも関わらず、
笑顔でのインタビューありがとうございました!

UNICEFは募金がなければ活動できない。

募金の輪が広がれば、自然と笑顔の輪も広がっていくのではないでしょうか。
そんな気がしました。

一緒に同じ未来を見据え、
協力を大切に仕事をやっていく。

UNICEFはまさに異文化同士を「支援」という2文字でつなぐ、
そんな素敵な職場でした!

この記事を読んで興味を持たれた方、
一度UNICEFの活動に参加してみませんか?


僕たちの拙い記事で、UNICEFの活動、そして仕事について興味を持って頂ければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


日本ユニセフ協会のHPはこちらから

【テーマ】異文化との共生にかかわる仕事(C班)
【取材先】株式会社JALスカイ 成田事業所 総務部 三浦沙文さん
【メンバー】田端明日香、髙橋和樹、五喜田絵里、徐吟舒、梅田千夏

 現在私たちの周りには、技術革新やグローバル化によりたくさんの異文化と共生する仕事があります。海外に会社を持つ企業や、世界を相手に取引を行う会社など、仕事内容も様々です。ですが今回は中学生の皆さんにわかりやすくお伝えするために、その中からまさに「世界と日本をつなぐ窓口」である空港のグランドスタッフの方にお話を伺うことにしました。
普段私たちが旅行に行くときに、やさしく見送ったり迎えてくれたりする空港のスタッフさんは普段どんなお仕事をしているのか、どんなことを考えているのか、未知の世界を覗いてみましょう!

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[取材内容]
異国の方々とコミュニケーションをとる際に意識していることは何ですか
・日本文化を当たり前と思わないこと
 Ex)宗教・・・イスラーム教の人々に「メリークリスマス」はタブー
 時間に対する感覚・・・欧州の人々は時間にルーズ。指定された時間より30分遅れても大丈夫だろうという感覚。そのため飛行機のフライトの時間については、じっくりと説明する。

必要とされる英語力はどのくらいですかまた、必要な他言語とは
TOEIC○点以上や英検○級以上といった明確な規定はない。
英語を好きである気持ちがあればよい。
英語力がないからといってあきらめる必要はない。

韓国語と中国語を使う機会が多い。フィリピンなどは英語を話せる人が多いが
中国と韓国の特に年配の方は母国語以外話せない人がほとんどである。

異文化との共生で持つべき心構えは
日本と異なる文化に対して「なんで?!」と否定的に思わないこと。ジョークの見分け方などに苦労したとのこと。育ってきた環境が全く異なる人々に対応するため、固定概念を捨て去る必要がある。三浦さん自身、大学時代に異文化について学んでいた。その経験が今でも生きているとのこと。

仕事内容、スケジュールについて
業務は大きく分けて二つ
Ⅰ)旅客サービス
Ⅱ)オペレーション

そこからさらに分岐し、
旅客サービスについては
・ラウンジ
・VIP対応
・チェックイン
・搭乗口対応
・手荷物管理
に分かれている。

オペレーションについては
・コントロール…食事や座席の管理
・バランス…機体のバランスを計算し管理
・ロードコントロール…航路の管理
に分かれている。

早番の日は5:30~14:00
遅番の日は14:00~22:30
四勤務二日休制をJALではとっている。

なぜJALで働きたいと思ったのですか

小さいころからJALを利用しており、当時行っていたイベントやお姉さんの対応が強く印象に残ったから。
 
~三浦さんより中学生に一言~

私が中学生のころは自分が将来何をしたいのか全く見当がつきませんでした。高校、大学と進むうちに少しずつやりたいことが見えてくるはずです。明確な夢があるならばその夢に一直線に進めばいいと思います。見つからないのなら、焦らず、今しかできないことを探し全力で取り組んでください。私は、もっと勉強すればよかったなと後悔しています。勉強と遊びのバランスを意識して頑張ってくださいね
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[インタビューを終えての感想、印象に残ったこと]

・日本文化をあたりまえだと思わないこと。

・英語力がないからといってあきらめる必要はないこと。

まず1点目にあげたことに関してです。日本に住んでいる限り、体に日本の習慣やしきたりなどが体に染み付いてしまっています。しかし、異文化を理解し受け入れるということは、まずそのステレオタイプから抜け出すことが大切です。とても難しいことだと思いますが、JALの職員の方々が実際毎日こなしていることに、改めてすばらしいなと感じました。

2点目ですが、我々は、JALに入社するにはかなりの英語力必要であると予想していましたが、そこまで重要視されてないことには驚きました。グローバル化が進む現在、やはり言語は何カ国語か話せなくてはいけないのではないかと考えていたのです。しかし、インタビューを終えた今、サービス精神や礼儀といった、言語以上に重視していることがあるからこそ、現在のJALの手厚いおもてなしがあるのではとも感じられます。

最後に、お忙しい中インタビューに応じてくださった三浦さん、インタビューを手配してくださったJAL広報部の皆様にC班一同、心よりお礼申し上げます。このインタビューを機に、今後も異文化理解にしっかりと目を向けていきたいと思います。
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【テーマ】地域づくりにかかわる仕事 C班
【取材先】一般財団法人 地域活性化センター
【メンバー】阿部南 加藤眞帆 川島佑果子 長谷川正裕 横田慧 渡邉早貴

みなさん「地域づくり」という情報誌をご存知でしょうか??

私たちは、実際に地域づくりをしている現場ではなく、その情報誌で地域づくりの情報を発信している地域活性センターに取材に行ってきました


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お忙しい中、今回取材を担当して下さった一般財団法人地域活性化センターの阿津川さん(左)と五十嵐さん(右)



地域活性化センターとはどんな所ですか?
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『 センターの主な仕事は大きく分けて3つあります。
1つ目は
全国の地域や個人に対して地域づくりに関する情報を調査、収集して発信すること

2つ目は
人づくり、研修、交流(具体的には地域リーダーの養成)

3つ目は
全国の地域に助成金を出して地域づくりをお手伝いすること

このセンターは会員登録をしている市町村や県から成り立っていて、その会員からお金を頂いて活動しています。
そして、その会員登録をしている市町村へ県へ情報を発信しています。
そのため、情報誌「地域づくり」はそのような市町村向けに発行しています。』

では個人向けではないということですね?
『そんなことはありません、個人向けに発行していないわけではなく個人的に地域づくり団体を運営している方々向けにも作っているつもりです。
また我々職員は地方の役所などから出向してきて、センターに2年間勤めます。そしてセンターで地域づくりについて勉強し、地元に戻って勉強したことを生かしているのです。』

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情報誌「地域づくり」の特集テーマは、どのようにして決めているのですか?
『センターの職員は40人ほどいるのですが、その中に編集委員という役職があり、彼らの話し合いによって決定しています。』


各地域と連携して事業を行うために、どのように連絡を取り合っているのですか?
『基本的には各地域の市役所から県庁を通してここのセンターへ伝わります。しかし、直接市役所から連絡が来たり、個人から連絡が来たりもします。』


地域づくりについての調査、研究の方法について教えていただきたいです。
『全国の各市町村に年ごとに異なったテーマのアンケート調査を行っています。そこから現状を分析するとともに問題解決について考えています。去年は若者定住促進のためにはどうしたらよいかについてで、今年は外国人の観光客の増加にはどうしたらよいかについてアンケートを行いました。』


地域づくりにおいて、全国的に見て共通してみられる課題はありますか?
『どこの地域も一貫して自治体から若者が減っています。そのため世代交代が上手くいっていない地域がとても多いです。』


中学生にもできる地域づくりにはどのようなことがありますか。
『地域のお祭りボランティアに進んで参加してほしいです。お祭りに参加するだけでもとても効果が大きいです。そこで、自分の住んでいる地域の事を良く知り、地域を愛してほしいですね。どこになんの建物があるか、だけではなくてどのような人が住んでいるかというところにまで目を向けてほしいです。』


どうして地域づくりに関わる仕事に就こうと思ったのですか。
阿津川さん
『自分は福井県の越前市役所に公務員として働いていて、その時は自分の住んでいる地域を発展、開発したいとしか考えていませんでしたが、仕事をしていくうちに発展や開発だけがすべてではなく地域の繋がりなども大切であることが分かりました。このことを他の人たちにも広めていきたいと思ったからです。』

五十嵐さん
『私は旅行会社から出向してきているので、地方をより良くすることで観光客を増やし活性化させたいと思ったからです。地域づくりの仕事をすることで地方の役に立てればいいなと思っています。』


「地域づくりに関わる仕事」の魅力を教えてください。
阿津川さん
『地域ごとに活性化の仕方が違うことです。東京であるなら、人が多いことで活性化しているし、北海道では人が少ないけれど豊かな自然によって活性化しています。地域ごとの魅力を発見できることがとても面白いです。』

五十嵐さん
『地域づくりによって日本をよくすることができることですね。この活動によって日本の役に立ちたいです。』


「地域づくりに関わる仕事」に携わる上で大切にしていることは何かありますか?
『色々な情報を取り入れるようにすることです。地域についてであったり、人についてであったりと、自分の情報量を増やすことが本当に大切だと思います。このセンターの職員のみなさんはとても情報量が豊富です。』


地域リーダーの養成とは具体的にどのようなことを行っているのでしょうか?
『地域のリーダーを養成するために、センターでは全国地域リーダー養成塾を開催しています。そこではゼミのように参加者の情報交換や交流会、また講義形式の研修会を行って斬新かつ大胆な発想のできる地域リーダーの養成に取り組んでいます。この塾の卒業生には市役所のトップや県知事、議員になっている方々もいらっしゃいます。』


学校教育と連携している地域づくりの例があったら教えてください。
『例えば、交通安全指導や給食にその地域の野菜を使うなどですかね。最近では修学旅行で農業体験を行う学校もあります。大人になった時にここに住みたいなと思ってほしいですね。』


―取材を終えて―
「地域づくり」という言葉を聞くと、身構えてしまいますが、お祭りに参加するというのはすぐにでもできそうですね。
この夏は、自分の住んでいる地域のお祭りに参加してみます
少しでも、自分の住んでいる地域を好きになって、自分も地域づくりにかかわっていきたいと思いました

★一般財団法人地域活性化HP★
http://www.chiiki-dukuri-hyakka.or.jp/
ここで情報誌「地域づくり」の記事もご覧になれます

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